社会福祉法人 愛知玉葉会 第二尾張荘

愛知県名古屋市守山区にある『社会福祉法人 愛知玉葉会 第二尾張荘』のブログ

08
2017-09

天・下・分・目

投稿時間 : 14時00分00秒

カテゴリー : ヨンマルパパのサブカル談義

ジャンル : 日記





岡田准一(石田三成)×役所公司(徳川家康)×原田眞人監督によって、

司馬遼太郎氏の代表作の一つである『関ヶ原』が映画化されるとアナウンスされて以来、

歴史好きの映画ファンとして、その公開を心待ちにしてきた同作を、先日ようやく鑑賞。

個人的には満足に値する出来栄えであったと思う。


天下分け目の戦いと呼ばれる関ヶ原合戦の経緯を文庫本全三巻にわたって描いた

膨大なボリュームの原作を2時間半の劇場用映画作品に落とし込むことは、

なかなか困難な作業だったはずだが、必要不可欠なエピソードや場面を巧みに抽出し、

また、映画的表現によって簡潔に表現し、NHKの『坂の上の雲』と同様、

司馬さんの原作の地の文をナレーションに取り込むことによって 、

ちゃんと「司馬作品の映像化」になっていたことが、原作ファンとしてはとても嬉しかった。

そして、帰宅後思わず見てしまったのが、今や伝説的名作と語り継がれる

TBSの大型ドラマ『関ヶ原』のDVDである(^^)

私が小学五年だった1981年の正月に3日連続で放送された同作は、私の歴史好き、

司馬作品好きの原点ともなった作品であり、加藤剛の石田三成、森繁久爾の徳川家康を

はじめとする、そのあまりに豪華な配役と、原作の面白さをTVドラマにうまくアレンジして

分かりやすく見せた点で、今日高い評価を受けている(最近、ブルーレイソフトが発売された。

私が10年以上前に買ったDVDよりデジタルリマスターにより画質が大幅に向上している

らしい。欲しい・・・)。

かたや映画、かたやTVドラマ。

映像や描写のリアリティという視点で見ると、後者は、ビデオ撮影で製作された当時の

放送フォーマットの限界もあって、今日の大画面テレビで見ると、さすがに厳しい。

しかし、当時考えうる最高の演技陣を総動員して製作されたこともあり、

今も人物たちのドラマとしての見応えは十分である(比較しては申し訳ないが、

「世界のミフネ」こと三船敏郎の島左近は、映画版の左近とは人間としての存在感と迫力

が余りに違い過ぎる。そして何と言っても、本多正信役の三國連太郎の怪演は凄い)。

また、映画では時間の都合で割愛された有名エピソードが数々描かれ、

関ヶ原合戦の全貌を鳥瞰的に描き切ったという意味では、歴史ドラマとしてはもちろん、

TVドラマ史上に燦然と輝く不朽の傑作であることは間違いない。

一方、今回の映画版は、脚本も執筆した原田監督が中学生時代に愛読したという

司馬さんの原作小説を大胆に換骨奪胎してアレンジ。

その上で、最新の研究成果も踏まえた原田版関ヶ原に昇華させている(このあたりは、

一昨年公開の『日本のいちばん長い日』と似たような構造の映画である)。

映画化構想から四半世紀経っての実現というから、その想いの強さには恐れ入る。

昨年大ヒットした『シン・ゴジラ』(庵野秀明総監督 樋口真嗣監督)同様、膨大なシナリオを

尺内に収める為にセリフ回しも通常の時代劇より圧倒的に速く、時に聞き取れないほどで

あり(それゆえ、リアリティがある)、編集によるカット割りも場面転換もきわめてスピーディ

であり、このあたりはハリウッド仕込み原田監督らしさであろう(その分、歴史に疎い方や

原作未読の観客は置いてきぼりを喰うかもしれないという批判もあろう)。

また、映像や衣装、人物描写や音楽など、原田監督がリスペクトする黒澤明監督作品を

彷彿させる骨太な仕上がりであり、「斬り合い」ではなく「野蛮な殴り合い」と表現するに

相応しい合戦シーンも、さすがの大迫力。まさに大画面で見るため作られた作品として、

先のTBS版や過去のNHK大河ドラマなどとは比較にならない完成度だと率直に思う。


さて、ここから先は私の無い物ねだりになるが、TBS版も今回の映画版も、

実は司馬『関ヶ原』の完全映像化とはいいがたく、様々なエピソードや登場人物がかなり

端折られしまっている。

いつか、この映画に匹敵する映像の完成度で、もっと尺の長い、さきほども触れた

『坂の上の雲』レヴェルのスペシャルな連続ドラマとして、この歴史活劇を完全な形で

見てみたいというのは私だけではあるまい(出資者の一つであるWOWWOWで、

同じキャストで撮り足したTVスペシャルを作っても面白いのではないか)。

また、同作の続編ともいうべき、『城塞』もせひ映像化してほしい。



これを読んで興味を持たれた方、ぜひ、劇場のスクリーンで鑑賞していただきたい。

その上で、秋晴れの良い日を選んで、名古屋からほど近い岐阜県不破郡関ヶ原町まで

足を延ばし、周辺に点在する古戦場跡の散策をされてはいかがだろうか。















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06
2017-08

呉・爾・羅・展

投稿時間 : 08時15分00秒

カテゴリー : ヨンマルパパのサブカル談義

ジャンル : 日記



今から72年前のちょうどこの時刻・・・

昭和20年8月6日午前8時15分。

マリアナ諸島テニアン基地から飛来したアメリカ陸軍航空隊第509混成部隊第393爆撃戦隊

に所属する戦略爆撃機B-29「エノラ・ゲイ」号より、一発のウラン型原子爆弾が、

明治以来軍都として発展してきた中国地方最大の都市・広島市に投下された。

「リトルボーイ」と呼ばれたそれは、ガンバレル型という構造を持ち、内部にウラン235を

内蔵しており、2分されたそのウランの塊を火薬の爆発力によって衝突させて臨界質量以上

にすることによって核分裂爆発を起こすという仕組みを備えている。

その破壊力はTNT火薬に換算し、15ktという膨大なものであった。

市の中心部600M上空で炸裂したリトルボーイは人間を瞬時に死に至らしめる有害なガンマ線

と熱線を多量に放出し、ガンマ線を浴びた人は一瞬で死を迎え、周囲の大気は大幅に膨張し、

音速を超える強烈な爆風と衝撃波を巻き起こし、地表を襲った。

爆心地付近は鉄が蒸発するほどの高熱にさらされ、そこにいたすべての人々はその生命

と人生もろとも、瞬時に蒸散し、あるいは押しつぶされた。

まさに悪魔の所業と呼ぶにふさわしい一般市民を巻き込んだ人類史上初めての熱核兵器の

実戦使用の瞬間である。



バラク・オバマ大統領(当時)は、昨年広島訪問時にこう演説している。


「71年前の明るく晴れわたった朝、空から死が降ってきて世界は一変しました。閃光と炎

の壁によって町が破壊され、人類が自らを破滅させる手段を手にしたことがはっきり

示されました」


オバマ大統領の演説は国内外で概ね好評を得たが、この冒頭の一節を読むと、

そこには原爆を製造し投下した主体の存在が巧妙に糊塗されていることがわかるだろう。

いうまでもなく、核兵器を作るのも人間、そして、それを使用するのもすべて人間の所業である。

8月9日の長崎へのプルトニウム型原爆「ファットマン」投下と合わせ、

二度にわたる人類史上唯一の被爆体験を持つ我が国にとって、この出来事は未来永劫決して

忘れてはならないことであるし、北朝鮮をはじめとする核兵器拡散の危険が広がる今日の世界

において、我が国はこれからも核の非人間性について世界の人間たちに対して発信していく

重責を担っているのはいうまでもない。

そして、そうした許されざる「神の火」ともいうべき核の力を手にした人類の罪業と戦争がもたらす

惨禍をまがまがしい巨大な怪物の姿に置き換えて具象化したのが、昭和29年(1954)に誕生

したゴジラである。

原水爆実験によって太古の生物が変異して誕生したという設定の元、日本人が創造した映画

キャラクターの中で世界的にもっとも有名かつ人気の高いゴジラが、

唯一の被爆国の国民によって生み出されたという巡り合わせはきわめて暗示的だ。

ゴジラ創造の立役者の一人であり、、記念すべき第一作目の脚本と本編演出を担当した

本多猪四郎監督は長い従軍経験を持ち、大陸からの復員の際、車窓から見た一面焼け野原

となった広島の光景に強い衝撃を受け、その印象を作品中に重ね合わせたことをのちに

語っている・・・








というわけで、戦争や核兵器について考える機会が増える夏、

核によって生み出されたゴジラの展覧会が開かれるというのも、何かのめぐりあわせか。

先日予告したとおり、現在名古屋市博物館にて開催されている「ゴジラ展」へ行ってまいり

ましたので、その見どころをご紹介したいと思います。

ここからはサブカル記事らしく多少砕けた文体になりますが、悪しからずご了承ください。



さて、会場は地下鉄桜通線・桜山駅から徒歩数分にある名古屋市博物館。

このあたりは桜通線が出来る前にはとても不便な場所にあり、小学生の時分、東大寺展に

連れてきてもらった際には、旧金山駅からタクシーでやってきた記憶があります。

入場料を払い(最近はマナカでも支払OKなんですね)博物館内に入るといきなり、

現代日本映画界における特撮美術分野の第一人者である(株)特撮研究所の三池敏夫氏が

監修した特撮フォトスポットがあり、たくさんの来場者がシャッターを切っていました。

小さなセットながら、手前から奥に向かってパースが付けられ、スケールの異なるミニチュア

が配置されて遠近感を演出するという伝統的映画手法がしっかり表現されています。


ちなみに今回の「ゴジラ展」では三池氏がかなりの資料を提供しており、

特に『ゴジラXモスラXメカゴジラ 東京SOS』(2003)』の特撮セットプランの画稿の

数々は圧巻の一言。専門誌に紹介されることはあっても、こうした資料の実物を目にする

機会はなかなか無いので、私のような特撮映画好きはもちろん、映画撮影の方法に興味が

ある人や美術系・デザイン系学生さんは必見じゃないかなと思います。

そして、三池さんがリスペクトする昭和特撮における特撮美術の大功労者の一人である

故・井上泰幸氏が遺した資料も多数紹介されており、こちらも必見です。


本展は、以前何度も紹介した「館長庵野秀明 特撮博物館」(以下、特撮博物館)同様、

キャラクターとしてのゴジラ展というより、反核(反戦)という精神性を内包したゴジラ誕生の

原点から製作秘話、撮影手法、デザイン画稿、登場怪獣の造形、撮影に使われた小道具、

さらに映画から派生した造形物や絵画作品に至るまで、680点近い展示品によって、

60年以上に及ぶ長い歴史とその豊饒な世界観をきわめて生真面目に表現しています。

子どもよりも大人こそ楽しめる内容となっており(案の定、ウチの息子はまったく面白くなか

ったそうです。←おい)、ぜひこの夏、ご家族そろって足を運んでいただきたいですね。

ちなみに展示を見て回るにあたっては、せっかくですので、芸能界きってのゴジラ(というより

特撮映画)マニアとして知られる俳優・佐野史郎氏の音声ガイドを活用されることをお勧め

します(600円也)。





エントランスには、7月22日に講演のために来場した樋口真嗣監督のサインが。

次回作はどうなんですかね??




ここからは、一部を除いて撮影不可。

入り口に入ってすぐの場所には、『ゴジラVSデストロイア』(1995)版のゴジラスーツが

来場者をお出迎えしてくれます(おそらく「特撮博物館」で展示されたものと同一)。

今回の「ゴジラ展」のメインビジュアルに使われているもので、

『ゴジラVSビオランテ』(1989)から登場し、世間的にはもっともポピュラーであろう平成ゴジラ

シリーズ(VSシリーズ)版ゴジラの最終形態といえます。

2年前に新宿歌舞伎町の東宝ビル屋上に登場した巨大ゴジラの頭部もこのタイプ。

以前、東京の「特撮博物館」へ友人といった際にこのブログで紹介した世田谷・東宝スタジオ

ゴジラ像もこのタイプで、いずれも東宝の特殊美術造型家だった故・小林知己氏によるもの

立体物として完成度が高く、格闘家のようにマッチョで端正な「カッコいい」ゴジラの代表格

といえましょう。私も大好きなゴジラです。





ちなみに、この「ゴジラ展」で一般来場者が撮影可能なゴジラスーツは以下の2点。

一点目は会場途中に展示された平成ミレニアムシリーズのうちの一作『ゴジラXメカゴジラ』

(2002)のゴジラスーツ。造型担当は、業界の大ベテラン・若狭新一氏。

一旦、『ゴジラVSデストロイア』で終止符を打ったゴジラシリーズですが、

ハリウッド版『GODZILLA』が国内的に不評であり、そのあとに始まったのが

『ゴジラ2000ミレニアム』を嚆矢とする平成ミレニアムシリーズ。

ゴジラのデザイン、造型は一新され、

あとで少し述べる『ゴジラ・モスラ・キングギドラ大怪獣総攻撃』(2001)以外、

基本的にはこのタイプの派生形が登場しています。

先ほどのVS版と比べ、相手怪獣との格闘がしやすいよう、軽量化を目指して製作されて

いたと記憶します。

場所が暗く、フラッシュ禁止なのでちょっと撮りづらいですが、モンスタースーツはゴム系の

劣化しやすい素材で作られているので、こうした措置は仕方ありません・・・





新世代ゴジラとしてデザインが練られた攻撃的な感じがするシャープな造形で、

かつての『キングコング対対ゴジラ』(1962)版のゴジラ(マニアの間では昔から「キンゴジ」と

呼ばれるタイプ)に似ています。

私個人としては、どうもトカゲっぽい感じがして余り好みではありませんが・・・





このゴジラと闘った、私が大好きなメカゴジラ(劇中の呼称は、3式機龍。正確には『ゴジラX

モスラXメカゴジラ 東京SOS』版)のスーツも展示されていたのですが、

こちらは残念ながら撮影不可(*^_^*)

劇中で「機龍」と呼ばれる3式機龍は、最初に世界に出現したゴジラの骨格をサルベージして

それをもとに作られた「特生(特殊生物)自衛隊」が運用する生体メカ兵器という出自から、

時に人間の制御を離れエネルギーが切れる活動限界まで暴走してしまうという劇中での描かれ

方まで、庵野秀明監督の大ヒット作『エヴァンゲリオン』シリーズ影響を大きく受けている

ですが、キャラが立っているのと、デザインが昭和メカゴジラを彷彿とさせるもので、

結構イイんですよ。

作品を彩る大島ミチルさんによる劇中音楽も海外オケの録音で実に重厚でカッコよく、

機龍隊のテーマを自分の結婚式のBGMに使うくらいお気に入りでした(←アホ)。



そして、樋口監督が「(会場に)ウチの子もいるんで」と中日新聞で語っていた、

「ゴジラ2016」全身造型。

そう、『シン・ゴジラ』版のゴジラです。

この作品についてはこのサブカルブログで何度も書いています。

現時点では、最初のゴジラと並んで、私の中では最高傑作のひとつですね。

スイマセン、ちょっとピンボケしてます。写真が下手なもんで・・・


こうして見ると、庵野秀明総監督たちの狙い通り、初代ゴジラの原点に立ち返って、

人間の感情移入を最初から拒絶するような姿かたちをしていて、端正なカッコよさのある

さきほどのVSシリーズゴジラとは全く異なるベクトルでデザインされていることがあらためて

よくわかります。

正直な感想を言うと、好きか嫌いかでいえば決して好きではありません。

これは生理的な感覚なのでしょう。

そういえば、特撮・怪獣好きが高じて過去にウルトラマンシリーズの脚本を書いたこともある

直木賞作家の朱川湊人氏は昨夏の『文藝春秋』誌に、今回のゴジラ(シン・ゴジラ)は

自分のゴジラフィギュアコレクションに入らないだろうといったニュアンスのエッセイを書いて

おられたと記憶しますが、そういう気持ちはわからなくもありません。

現に私も、作品自体これほど好きなのにこの子の立体物は未だに手に入れていませんから。





ちなみに、『シン・ゴジラ』のゴジラは、我が国初のオールCGにより描出されたゴジラであり、

その全ては、山崎貴監督作品で知られるVFX集団「白組」(山崎組とは別班らしいですが)に

よってCGで描かれ、日本伝統の着ぐるみによる撮影技法は一切使われていません。

ゴジラの動きは樋口監督の発案で『のぼうの城』で一緒に仕事をした狂言師の野村萬斎氏に

よってモーションキャプチャー手法で付けられたのは、本作公開開始時に公表された有名な

撮影エピソードですね。

よってこのゴジラは撮影用のものではありません。おそらく、宣伝用に用意されたものだと

思うのですが、竹谷隆之氏による雛形を元にしたんでしょうか?

特に周囲に説明文が無かったので(見落とした?)、私的には不明です(だれか教えて)。


『シン・ゴジラ』関連では他に、樋口監督&尾上克郎准監督の発案でCG表現がうまく

いかない場合の保険として用意された巨大なアニマトロニクス(コントロールが困難な生物

映像上で再現するために、人工の表皮の中にワイヤーや空気圧などによって骨格・筋肉

の動きや細やかな表情が付けられるように作られた仕掛けを内蔵した撮影用造形物による

撮影技法)ゴジラが展示されていますが、残念ながら、こちらは撮影不可でした。

このアニマトロニクスゴジラ、公開前に海外のファンもしくは映画関係者によってリークされ、

ネット上に画像が流出したことがありましたが、

今は公式記録集「ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ」や本作のパッケージソフト附属の特典映像

で少し見ることが出来ます。

『巨神兵東京に現る』や実写版『進撃の巨人』の撮影技法の方法論を発展させたものであり、

カメラテストまでは行われたようですが、最終的に庵野総監督の判断により、

一切撮影されずに終わっているそうです。

使われなかったのはCGゴジラとの親和性の悪さがその原因のようですが、

確かに実物を見るとそれは致し方ない判断だったなと思わざるを得ませんでした。

誤解されないように言っておくと、これ自体の完成度は決して低くはない。

ただ、マニア以外には伝わりにくいかもしれませんが、CGゴジラと比較すると、

84年版ゴジラにおけるゴジラスーツとサイボットゴジラの関係に似たような、質感差異が

どうしても感じられて、庵野総監督の美意識的に許容できなかったのは無理ありません。

一方、特撮現場を仕切る樋口監督と尾上准監督の立場からすれば、ある程度撮り切りで

撮影できる尺を少しでも増やした方がCG班の作業カロリーを軽減でき、

結果としてトータルなクオリティが担保できるという計算があったのだろうと思います。

個人的には、こうした実物で撮影したカットが多少混じっていても、全然OKなんですが、

最終的には全く使われなかったわけで、そのあたりがやはり完璧主義者なんですね、

庵野さんは。

こんな代物に会場で会えるのも、本展の魅力の一つですし、そうした制作秘話を知って

展示物を見ると感慨もひとしおだと思います。







そして、さらにもう一点撮影可能なのが、作品のクライマックス「ヤシオリ作戦」

の最終決戦の場となる東京駅。

むろん、さきほどの三池敏夫氏が手掛けたもの。

近年復元化工事が完了して創建当時の姿を取り戻した東京駅が、見るも無惨に破壊

されています。CGのゴジラと組み合わせて映像が完成しているのですが、

結構大きなセットで、なかなか見応えがありました。













怪獣スーツとしては他に、『ゴジラ・モスラ・キングギドラ大怪獣総攻撃』登場する

品田冬樹氏の造型による怨霊ゴジラ(^^)とキングギドラ等が展示されていました。

残念ながら撮影はできませんでしたが、多くの来場者の注目を集めてました。

太平洋戦争の戦死者の霊魂が実体化したと劇中で語られる白目のゴジラは、さすがは

シリーズ中最恐最悪といわれたゴジラらしく、デカくて、おどろおどろしかったですね。



元「絵のヘタな」美術部副部長の私として目の保養になったのは、デザイン画をはじめとする

見事な画稿類の数々ですが、中でも要注目なのが、平成ゴジラシリーズで宣伝用ポスター

を描いた故・生頼範義(おうらい のりよし)氏の原画!!

毎年、登場怪獣やメカニックのデザインが正式に決まる前に先行して発表される生頼氏の筆

による素晴らしいイメージ画に脳内妄想をかき立てられた経験が蘇ります(結果、完成した

デザインや作品自体の出来にがっかりすることもしばし。←おい)。

こうして現物を見られるとは。まさに眼福の一言。

荒々しさと繊細さが同居する絵具のタッチが間近に見られ実にしあわせで、

展示された一点一点を思わずメガネを外し間近で食い入るように見入ってしまいました。

ちなみに、『ゴジラVSメカゴジラ』(1993)の生頼ポスターに描かれたメカゴジラ(実際に映画

登場した丸っこいアレとは比較にならないカッコよさ!)の超合金がバンダイから今秋限定発売!

受付はすでに終了しており、将来プレミアがつくかも??

むろん、すでに予約済みなのはいうまでもありません(^^)



まあ、余談はそのくらいにして・・・

空腹で早くお昼ご飯にしたい息子に手を引っ張られ、私的には後ろ髪をひかれる思いで会場を

後にする際、冒頭の特撮フォトスポットでパチリ。

息子は写りたがらず、スマホのシャッターを押してもらうことに。

そしたらば、我が息子、見事にピンぼけ。

父子揃って撮影下手です・・・





会場を出た後、桜山の駅まで向かい途中で腹ごしらえ。

通り沿いの海鮮居酒屋風のお店に入り、私は「冷かけ鯛まぶし」を、

息子は「ビフテキ丼」を食す。

いずれも美味なり。

昼食については、父子共に大満足でした。







他人に「ゴジラ好きなんですね」と聞かれると、基本あまのじゃくの私は、

「いえいえ、東宝の特撮映画全般が好きなんです」なんてヒネリ気味に答えるんですが、

こうして「ゴジラ展」を見てくると、自分がすごいゴジラ好きなんだなということを再認識

させられました。



それにしても、終始「ゴジラ展」に乗り気でなかった我が息子よ、同じ特撮ジャンルなんだから

仮面ライダーやスーパー戦隊以外にも関心持とうよ・・・(^_^.)


そんな私、今朝は宿直明けで公休。帰宅後は眠い目をこすりながら、

仮面ライダー&スーパー戦隊の夏映画に息子と行ってまいります・・・








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11
2017-05

通・勤・車・内

投稿時間 : 14時00分00秒

カテゴリー : ヨンマルパパのサブカル談義

ジャンル : 日記


    リクナビ2018 
           × 
      愛知玉葉会

  現在、堂々展開中です!



         
  法人本部(名古屋市守山区)にて

  施設見学会&就職説明会開催!

  5月は、3日、4日、15日、20日を予定。

  詳細は<リクナビ2018>をご確認ください!




ここ一週間は決算作業で大忙しで、久しぶりの更新になります。


さて、春の大型連休も終わり、世間もようやく通常モード。

今朝の通勤電車も連休前同様、スシ詰め状態でした(+o+) 
 
そんな息苦しい電車内ですが、イヤホンから流れる音楽ひとつで気分が変わりますね。
 
実は昨日から、当施設短期入所フロア介護主任のKくんに借りたRADWIMPSの
 
『君の名は。』サントラCDをiTuneに入れて聴いています。



あの「前前前世」をはじめとするボーカル曲、インストゥルメンタル曲など、

劇中で使われたさまざまな楽曲が網羅されています。

前からずっと聴きたかったけど、さすがに買うまでには至らず、そうしたら、

KくんがCDを持っていることがわかって、貸してもらったわけですが、

これを聴いていると、いつもの風景が、何となく異なって見えるような気がします。
 
映画(そういえば、待望のパッケージソフトが7/26に発売されます)を見た人なら

ご存知のように、劇中でもたびたび電車が出てきて、瀧と三葉がすれちがう実に

美しく印象深いシーンが数々あるのですが、おなじシチュエーションということもあり、
 
乗客同士おしあいへしあいしながら仕事へ向かうメロウな気分がかなり紛れる感じ
 
がして、なかなかイイです。

まあ、この年齢になると、いうまでもなく、主人公たちのようなドラマチックな出逢いは

皆無ですが(*^_^*)



 


これが同じサントラCDでも、昨年来愛聴している『シン・ゴジラ』になると、
 
車窓の彼方に突如として巨大不明生物が出現しそうですし、名古屋駅周辺の線路を

無数に並走する通勤電車や新幹線(700系)が、クライマックスの「ヤシオリ作戦」で

大活躍した「無人列車爆弾」にどうしても見えてきて仕方ありません。

逆に、素でそれらの列車を見ると、条件反射的に頭の中で同CDにも収録されている

伊福部昭の名曲「宇宙大戦争マーチ」がけたたましく鳴り響きます。
 
聴くCDが持つ世界観の違いで、周りの風景が違って見えてくる。
 
昨年ともに大ヒットした両作品のサントラ盤は確かに名盤には違いないですが、

それよりも何よりも、両作品とも、何気ない日常の風景を作品内に巧みに切り取って

見せたが故に、こうした連想(妄想)が生まれてくるのでしょうね。

 
ああ、久しぶりの更新なのに、我ながらアホらしい・・・(^_^.)
 
 
 
 

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