社会福祉法人 愛知玉葉会 第二尾張荘

愛知県名古屋市守山区にある『社会福祉法人 愛知玉葉会 第二尾張荘』のブログ

31
2017-10

定・説・見・直

投稿時間 : 12時00分00秒


本日、わたくしヨンマルパパはカミさんと公休を合わせ、秋の京都に出掛けております。

お目当ては、現在京都国立博物館で大好評開催中の国宝展。

これがUPされるころには、錦秋の古都で、至福のときを過ごしているハズ(^○^)




さて本題に。

先日来、個人的趣味で、幕末史や関ヶ原合戦に現代政治をなぞらえるという知的?遊戯

(という名の妄想)を続けていますが、実は、関ヶ原合戦の定説・通説については、

近年大きな見直しを迫られています。


今秋公開され大ヒットとなった映画『関ヶ原』も、司馬遼太郎さんによる原作小説も、

はたまた、これまで幾度となく再生産されてきたさまざまなNHK大河ドラマなども、

江戸時代から綿々と伝えられてきた定説に拠っています。

しかし、それらは、史実とは異なり、徳川将軍家への「忖度」と自分たちの先祖に対する顕彰

ための脚色に満ちていて、実際の合戦のの様相とはかなり異なるということが最新研究で

分かってきたのです。

「史跡がゆく」においても触れていますが、今から40数年前、当時、愛知育大学教授だった

新行紀一氏が、江戸期に編纂された歴史文献に共通する傾向、

徳川家康の神格化が進むことにより、徳川家に都合よく歴史が書き換えられているという、

いわゆる「松平・徳川中心史観」を見出し、

歴史研究の場におけるその克服の必要性を提唱して以来、そうした傾向に基づいて書かれた

諸史料の見直しが図られており、研究者たちは潤色にまみれた後年の編纂物(二次史料)では

なく、同時代記録(一次史料)を読み込むことによって史実の再検証を試み、

その成果が着々と上がりつつあります。

これは関ヶ原合戦も同様で、こんにち定説となっている事柄の多くは

例外なく「松平・徳川中心史観」によって歪曲され、あるいは今風の言い方でいえば、

「話がおもしろく盛られて」おり、

その傾向は江戸期だけでなく、明治後もつづき、江戸期の文献史料を無批判に使用して

(陸軍)参謀本部が編纂した「日本戦史 関原役」によってさらに拡大再生産され、

今もその影響下にあるといっても過言ではありません。

画像を紹介した『関ヶ原合戦の真実 脚色された天下分け目の戦い』(宮帯出版社)の著者

である白峰旬氏は、三重県四日市のご出身。上智大学を経て、名古屋大学大学院で研鑽を

重ね、現在は九州の別府大学で教鞭を執るかたわら、関ヶ原合戦についての再検証に

精力的に取り組まれ、さまざまな新説を発表し注目されており、

本書はそれらの新説について、一般向けにわかりやすく書かれています。

われわれのようにそれまでの定説にドップリ毒された?人間ほど、読むとひっくりかえる

ような話題が満載。

最近はこうした新説がテレビ番組で取り上げられることが多いのでご存知の方も多いと

思いますが、たとえば、小早川秀秋の裏切りを誘引した徳川からの「問鉄砲」は無かった、

福島正則らが徳川家康に味方すると宣言した「小山評定」は無かった、あるいは

今日広く流布している関ヶ原合戦の布陣図は明治陸軍によって定められた地図が

原型になっているが、実はその根拠となる一次史料は存在しないなど、

これまで常識だと思っていた関ヶ原合戦の経緯から戦局の推移まで、全く異なる合戦の

様相がみえてきます。

もしかしたら、近い将来、「関ヶ原の戦い」という名称さえ変わってくる可能性があるそうで、

そうなってくると今度は、最新研究の成果をふまえてUPデートされた、新視点による新たな

本戦役のドラマも見てみたい気がしますね。













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30
2017-10

名・店・閉・店

投稿時間 : 18時00分00秒

カテゴリー : 周辺情報

ジャンル : 日記


本日、二回目の更新です。



これまで、私たち(特に事務所スタッフ)の胃袋を満たしてくれていた地元の名店、

竜泉寺近くにある「喫茶・軽食 タイム」さんが、明日10月31日をもって閉店される

とのこと。

宿直明けの金曜日、ここでから揚げ定食をいただき、お会計する際に、いつもホールを

切り盛りされている奥さんから唐突に「長い間通っていただいて」とあいさつされたときは、

本当にビックリ!

なんでも急に決めたことみたいで、よく見ると店内にも閉店を告げる張り紙がありました。

20年来通っていた店だったので、さみしいし、それにとても困ります。来月からどうしよう。

ひとまず最終日となる明日は都合でいかれないので、本日タイムでの最後の昼食を

いただいてまいりました。




日替わりランチの「豚肉炒め定食」。720円也。旨そうでしょ?

こうした日替わりランチ以外にも、定番メニューが豊富にそろっていて、しかも、どれも旨く、

食事に迷った際、ここへ行けばまず間違いありませんでした。

ユニボくんの実証実験ではるばる川崎から来荘されていた富士通の技術者・Nさんも、

ここのランチは「大のお気に入り」だったそうです。

私は豚肉の生姜焼き定食とかつ丼が定番でしたが、もっ他にいろいろと食べておくべき

だった!

事務所の他のスタッフにも人気がある同店、私が閉店の情報を伝えると、動揺が広がり、

皆一様にショックを隠し切れない。

事務員Tくん曰く、「これが本当のタイムショック」(←ちょっと面白い)。


なんでも、閉店を決められたのは、御主人や奥様の年齢的な問題が大きかったみたいです。

毎日ほぼ休みなくでしたから、本当に大変だったでしょう。

今はただ、長い間お疲れ様でしたというほかありません。

ありがとうございました!





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30
2017-10

南・洲・本・読

投稿時間 : 14時00分00秒


それにしても、なんでこんなに台風が次々やってくるのか。

近年これほどまで台風に襲われ続けた年もなかったと思うほどに、

今年はまさに台風の当たり年である。

鹿児島城下、下加治屋町という甲突川のほとりの低地にあった下級武家町に生まれ育った

この人も、台風による大雨と大風に襲われるたびに、そんな気分になったのではなかろうか。




さて、本題に。

来年のNHK大河ドラマ『西郷(せご)どん』放送を前に、主人公である西郷その人を知る

上でおススメの書物をいくつか紹介したい。


まずは先日、少し紹介した西郷隆盛の評伝『西郷隆盛 人を相手にせず、天を相手にせよ

(ミネルヴァ書房)である。

実は帯が二種類巻かれていて、現在書店ではこの状態で並んでおり、大河ドラマ需要を

当て込んだ?装丁となっている。

前回紹介した画像は、この緑色の帯を取った状態であり、そちらが通常版といえようか。

といってこれは、世に溢れる安易な大河ドラマ便乗本では全くない。

著者は、大阪経済大学元教授(現在は特任教授)の家近良樹氏。

家近氏は幕末維新史が専門であり、以前、当ブログ『福・島・応・援』でNHK大河ドラマ

『八重の桜』を取り上げた際、『西郷隆盛と幕末維新の政局』(ミネルヴァ書房。画像下)と

『孝明天皇と一会桑勢力』(文春新書。現在は講談社学術文庫よりタイトルを変えて再刊)

は大いに参照させていただいた名著である。

私が幕末史に夢中になった最初のブームは小学生のとき、第二次ブームは青少年期であり、

その後しばらくブランクがあり、平成になってから更新された最新研究に関する知識は

薄かったが、『八重の桜』放映時の第三次ブームの際に読んだ家近氏の著作によって提示

された、「一会桑(一橋・会津・桑名)」勢力、天皇、公家、西南雄藩、幕閣という複雑な対立

図式をもとに語られる幕末維新期の政治情勢の分析と整理には、

まさに蒙を啓かれたといった思いがした。

学界ではまだまだ異論もあるようだが、同じく家近氏によって「薩長同盟」の相対化と再定義

がなされ、それに関わったとされる龍馬の功績も、見直しを迫られているといえる。

歴史とフィクションを混同し、あたかも坂本龍馬ら志士たちの活躍だけで維新が成立したと

ごく単純思い込んでいる人には、ぜひ一度これらの書物を読んでもらいたいのだが、

そうした歴史観を持っている人には、案外と政治家も多く、以前も書いたことが、

尊敬する人物の名に坂本龍馬を挙げている政治家は、要注意である。





今回、満を持して上梓された西郷の評伝は、600ページ近くにも及ぶ氏の幕末維新研究の

総決算と呼ぶべき労作であり、晩秋から新春にかけて、黒千代香で温めた芋焼酎を呑みながら、

じっくり読み進めたいと思っている。

大河ドラマに便乗し、さまざまな西郷本が書店に並んでいるが、

この機会に西郷の実像知りたいと思うならば、

膨大な一次史料を元に一級の研究者が書いた本書は絶対に外すことが出来ないだろう





こんなムック本も書店に並んでいたのでつい買ってしまった。

冒頭には、『西郷どん』の原作小説『西郷どん!』を書いた林真理子氏と、

同ドラマの歴史考証を担当する磯田道史氏の対談が掲載されている。

また、長い歴史を持つ『文藝春秋』誌に過去掲載された証言や体験記が多数再録され、

同時代人だからこそ語りうる貴重な知られざる事実の数々は、まさに読み応え十分。




そして、西郷を描いた作品といえば、忘れてはならない司馬遼太郎氏の『翔ぶが如く』。

平成2年、西田敏行氏の西郷、鹿賀丈史氏の大久保利通で大河ドラマ化された。

歴史小説という体裁を取りながら、極力創作を廃し、膨大な史料・文献を渉猟して書かれた

それは、明治六年の政変から西南戦争、大久保暗殺までを描く、文庫本で全10巻にもなる

司馬作品の中でも最長となる巨編で、読み応えは折り紙つき。

未読ならば、せひ挑戦していただきたい。





話は少し逸れるが、先日放送の西田敏行氏を取り上げたNHK『ファミリーヒストリー』は

実に驚嘆すべき内容だった。

その調査力たるや、さすがは天下のNHKである。

西田氏は福島県郡山市出身であることは広く知られ、昭和61年放送の年末時代劇スペシャル

『白虎隊』で会津戦争の責任を負って自刃した会津藩家老の萱野権兵衛を演じ、

『八重の桜』では藩や藩主容保の方針にあくまで異を唱え続けた反骨の家老・西郷頼母を

演じている。

だから、薩摩の西郷を演じるにあたり、郷里への気兼ねがあったという話を『翔ぶが如く』

放送当時、インタビューで語っておられた(ついでながら、その前、幕末の長州藩を描いた

昭和52年放送の大河ドラマ『花神』では山縣有朋を演じており、もっと気兼ねがあったろう)。

そんなバックグランドを持つ彼のルーツ(正確には養父のルーツ)が、薩摩藩にあったという

衝撃的事実が番組で紹介され、思わずのけぞった。西田家は、薩摩藩士の中でも高位に属し、

西郷を見出した島津斉彬が推進し、その後も引き継がれた、いわゆる集成館事業において、

火薬製造を任された藩官僚であったらしい。薩英戦争に関する記述にもその名がみえ、

今回の調査に協力し、これまで薩摩を題材とする大河ドラマで歴史考証を手がけ、

西田氏とも面識がある原口泉氏(元鹿児島大学教授)も、その奇縁を知って大いに驚いて

おられた。

世の中には、人智の及ばない不思議な引き合わせがあるものである。





ほかに西郷本といえば、書棚の奥には、こんな本も。

今は無き歴史系出版社「新人物往来社」が戊辰120年にあたる昭和63年に刊行した

「西郷隆盛写真集」である。第二次マイ幕末ブームの真っ只中であった高校生の時に買った。

それにしてもタイトルがふるっている。

西郷自身の写真が世に存在しないのに写真集とはこれ如何。

実際には、当時の貴重な古写真や史跡などの写真で構成されており、西郷については

数々の肖像画を巻頭に収録している。

資料価値は高い。





そして最後に紹介するのは、今から44年前に出版された『別冊太陽 明治維新百人』という

ムック本で、3年前、わが「守山郷土史研究会」年末の恒例行事である不要本交換会において

入手したもの。表紙はもちろん、あまりに有名なキヨッソーネの肖像画。

これまでたびたび書いている通り、顔の上半分を西郷の実弟・従道の顔、下半分を従弟の

大山巌をモンタージュして作成されている。

作成にあたっては、多くの薩摩人たちの監修を受けて描かれていることから、もっとも西郷の

容貌に近いと考えられている。

上の「写真集」の表紙も同じキヨッソーネの肖像画だが、印刷とサイズの加減か、なんだか

印象が違うようにみえるが。

ちなみに、このムック本は、あの名古屋出身の林修氏が少年時に入手し、今も大切にしている

一冊として幾度か出演番組に登場しているから、目にされた方もおられるのではないだろうか。





最後になったが、こんな時代だからこそ、西郷隆盛という人物について深く知ることは

とても意義深いことかもしれない。

政治家や官僚たちが、民草を一顧だにせず、党利党略・私利私欲の追及に汲々とし、

おごり高ぶり、身内に対しては忖度して原理原則を捻じ曲げ、大義を忘れ、節を通さず、

国家そのものを私物化しようとする。

これは、今の時代のみならず、明治新政府内でも多くみられた事柄である。

文字通り命を賭して徳川を倒した西郷には、これは大いに不満で、

かつての大名のような暮らしぶりの顕官たちにあてつけるかのように、陋屋で清貧

生活をしたりしている。

西郷は若いころから、そうした不正や不条理に対し、常に激しい怒りをぶつける人だった。

その最終的な到達点が、西南戦争における挙兵という無謀な決断だったかもしれない。

西郷はその潔癖で生真面目な性格が災いし、決して順風満帆な人生とは言えなかったが、

庶民の間での人気は今も衰えず、郷里の鹿児島のみならず、多くの日本人の中に伝説

として生き続けている。

自身の弱点を包み隠すために打って出た大義なき解散総選挙、そして、

その後展開された野党勢力のなりふり構わない保身のための見苦しい行動。

彼がもし現代に生きていて、それを目の当たりにしたとするなら、一体どのような思いを

抱くのだろうか。




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