社会福祉法人 愛知玉葉会 第二尾張荘

愛知県名古屋市守山区にある『社会福祉法人 愛知玉葉会 第二尾張荘』のブログ

08
2017-09

天・下・分・目

投稿時間 : 14時00分00秒

カテゴリー : ヨンマルパパのサブカル談義

ジャンル : 日記





岡田准一(石田三成)×役所公司(徳川家康)×原田眞人監督によって、

司馬遼太郎氏の代表作の一つである『関ヶ原』が映画化されるとアナウンスされて以来、

歴史好きの映画ファンとして、その公開を心待ちにしてきた同作を、先日ようやく鑑賞。

個人的には満足に値する出来栄えであったと思う。


天下分け目の戦いと呼ばれる関ヶ原合戦の経緯を文庫本全三巻にわたって描いた

膨大なボリュームの原作を2時間半の劇場用映画作品に落とし込むことは、

なかなか困難な作業だったはずだが、必要不可欠なエピソードや場面を巧みに抽出し、

また、映画的表現によって簡潔に表現し、NHKの『坂の上の雲』と同様、

司馬さんの原作の地の文をナレーションに取り込むことによって 、

ちゃんと「司馬作品の映像化」になっていたことが、原作ファンとしてはとても嬉しかった。

そして、帰宅後思わず見てしまったのが、今や伝説的名作と語り継がれる

TBSの大型ドラマ『関ヶ原』のDVDである(^^)

私が小学五年だった1981年の正月に3日連続で放送された同作は、私の歴史好き、

司馬作品好きの原点ともなった作品であり、加藤剛の石田三成、森繁久爾の徳川家康を

はじめとする、そのあまりに豪華な配役と、原作の面白さをTVドラマにうまくアレンジして

分かりやすく見せた点で、今日高い評価を受けている(最近、ブルーレイソフトが発売された。

私が10年以上前に買ったDVDよりデジタルリマスターにより画質が大幅に向上している

らしい。欲しい・・・)。

かたや映画、かたやTVドラマ。

映像や描写のリアリティという視点で見ると、後者は、ビデオ撮影で製作された当時の

放送フォーマットの限界もあって、今日の大画面テレビで見ると、さすがに厳しい。

しかし、当時考えうる最高の演技陣を総動員して製作されたこともあり、

今も人物たちのドラマとしての見応えは十分である(比較しては申し訳ないが、

「世界のミフネ」こと三船敏郎の島左近は、映画版の左近とは人間としての存在感と迫力

が余りに違い過ぎる。そして何と言っても、本多正信役の三國連太郎の怪演は凄い)。

また、映画では時間の都合で割愛された有名エピソードが数々描かれ、

関ヶ原合戦の全貌を鳥瞰的に描き切ったという意味では、歴史ドラマとしてはもちろん、

TVドラマ史上に燦然と輝く不朽の傑作であることは間違いない。

一方、今回の映画版は、脚本も執筆した原田監督が中学生時代に愛読したという

司馬さんの原作小説を大胆に換骨奪胎してアレンジ。

その上で、最新の研究成果も踏まえた原田版関ヶ原に昇華させている(このあたりは、

一昨年公開の『日本のいちばん長い日』と似たような構造の映画である)。

映画化構想から四半世紀経っての実現というから、その想いの強さには恐れ入る。

昨年大ヒットした『シン・ゴジラ』(庵野秀明総監督 樋口真嗣監督)同様、膨大なシナリオを

尺内に収める為にセリフ回しも通常の時代劇より圧倒的に速く、時に聞き取れないほどで

あり(それゆえ、リアリティがある)、編集によるカット割りも場面転換もきわめてスピーディ

であり、このあたりはハリウッド仕込み原田監督らしさであろう(その分、歴史に疎い方や

原作未読の観客は置いてきぼりを喰うかもしれないという批判もあろう)。

また、映像や衣装、人物描写や音楽など、原田監督がリスペクトする黒澤明監督作品を

彷彿させる骨太な仕上がりであり、「斬り合い」ではなく「野蛮な殴り合い」と表現するに

相応しい合戦シーンも、さすがの大迫力。まさに大画面で見るため作られた作品として、

先のTBS版や過去のNHK大河ドラマなどとは比較にならない完成度だと率直に思う。


さて、ここから先は私の無い物ねだりになるが、TBS版も今回の映画版も、

実は司馬『関ヶ原』の完全映像化とはいいがたく、様々なエピソードや登場人物がかなり

端折られしまっている。

いつか、この映画に匹敵する映像の完成度で、もっと尺の長い、さきほども触れた

『坂の上の雲』レヴェルのスペシャルな連続ドラマとして、この歴史活劇を完全な形で

見てみたいというのは私だけではあるまい(出資者の一つであるWOWWOWで、

同じキャストで撮り足したTVスペシャルを作っても面白いのではないか)。

また、同作の続編ともいうべき、『城塞』もせひ映像化してほしい。



これを読んで興味を持たれた方、ぜひ、劇場のスクリーンで鑑賞していただきたい。

その上で、秋晴れの良い日を選んで、名古屋からほど近い岐阜県不破郡関ヶ原町まで

足を延ばし、周辺に点在する古戦場跡の散策をされてはいかがだろうか。















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