昨年の暮れ、私たちにとってかけがえのない、古くからの利用者であるHさんが永眠されました。
Hさんの在宅療養生活の歴史は、そのまま健和会訪問看護ステーションの歴史とも言えます。
新人の訪問看護師の多くも、Hさんに育てられました。
訪問看護ステーションの活動報告をする時や広告を出す時には、いつも快く訪問中の写真を撮らせて下さいました。
2010年には、公開講座の会場に、文字通り決死の覚悟で登場して下さり、肉声で語って下さいました。私たちの心強いサポーターでした。
Hさんはどんな時もH家の主として、そしてHさん自身の人生の主役として尊厳を失いませんでした。
私たちはそんなHさんの姿に励まされて、長い年月共に歩んできました。
ある日の訪問中、Hさんがふと
「私ね、生まれ変わったら看護師になりたい」
とおっしゃいました。
看護師になって、私たちの足りない所にまで手が届く看護をしたいと思ったのか、それとも私たちの仕事ぶりを認めて下さったのか、お聞きすることはありませんでしたが、少なくとも看護師という職業を肯定的に考えて下さっていたのだとわかりました。
Hさん。私はHさんの望む看護ができていましたか?
今日の私はどうでしたか?
そう問いかけながら、私はこれからも訪問看護をしていきます。
Hさん、長い間ありがとうございました。
愛するお母様のもとで、安らかでありますように、祈っています。

花火の夜に
