公益財団法人 住吉偕成会 住吉病院

甲府市の『公益財団法人 住吉偕成会 住吉病院 』の”エンパワメント”ブログ

17
2019-01

24年

投稿時間 : 05時46分21秒

カテゴリー : メンタルヘルス

ジャンル : 指定なし

今から24年前の1995年1月17日午前5時46分、阪神・淡路大震災が発生しました。今年もこの日に朝早く目覚め、さまざまな人々の顔を思い出しています。

東京で働いていた私は、テレビに映し出された光景に息をのみました。どうしていいかわからないまま大学の医局を通じて申し込んだ救援のボランティア、降り立った駅の周りはあちらこちらでビルが倒壊し、役所にも学校にもたくさんの人々が避難しておられました。この震災での救援活動は私の人生観と臨床姿勢に大きく影響を与えました。無事に日々を過ごすことは決して当たり前のことではなく、有難いものであることを学びました。さまざまな人々と出会い友人となりました。苦しい時こそ、知恵と勇気、人間の美徳が輝きだすときだという言葉に力づけられました。臨床を生業にしている私にはまばゆいようなセンスのある臨床家の人たちとも交流を持つ機会を与えられました。そして良い人から順番に神様のもとに召されていくということは本当なのだ、と思うような日々でした。自分の実践がひとの人生に影響を与えることをはっきりと理解して、「センスのある精神科医であり、それ以上の何かである。」と師に言わしめた、大学の若い精神科医局長の方もその良き人の一人でした。

私は、精神医学とは日々の生活の中で役立つものであるべきであり、個々の医師の力は微々たるもので人の心を支えるためには多くの人の力を合わせなくてはならないこと、耳障りの良い言葉や高邁な理想や危険な場所を離れたところからの批評や診察室の中から世の中をうれいているだけでは、精神的に困難を得た人々の回復のお手伝いをすることはできないのだと知りました。

それから長い年月が過ぎました。中越地震や東日本大震災、熊本大震災、北海道でも関西でも地震は起こり、地震以外にも数多くの災害がこの国には興りました。災害のたびに支援活動はヴァージョンアップされ、DPATチームも制度化されるようになりました。災害や臨床の場面において、心の傷つきを持つ方との間での実践も少なからず経験しましたが、いまだに正しい方法などはわからないまま日々を過ごしています。それでも「誰かのそばにいてただ一緒にいること」そして「人間の回復力を信じて時を待つこと」から学びは続いてきています。

早世した尊敬する友人に、かつて、神戸の地域でいかに精神疾患を持つ方々の暮らしを豊かにすることができるのかを熱く語ったまま、まだ自らの住む地でその実践を創り出すに至っていないことを今年も実感し、「乾坤一擲」という言葉を胸に今年もこの本を読み返しています。

今もなお、沖縄で、広島で、長崎で、奥尻で、阪神・淡路で、中越で、東北で、熊本で、北海道で、中国地方で、そして全国で、さまざまな被災や被害の傷あとに苦しむ多くの方々のこころの平安をお祈り申しげます。また、志のなかばで、あるいは、精一杯生き抜いて逝かれた方々のご冥福を祈り、またその方々にお会いできるときに、自分がどう生かされてきたかをお伝えすることができるように精進をしたいと思っています。

「世界は心的外傷に満ちている。”心の傷を癒すということ”は、精神医学や心理学に任せてすむことではない。それは社会のあり方として、今を生きる私たち全員に問われていることなのである。」

安克昌著「心の傷を癒すということ」より


最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

04
2019-01

ご家族のつどい@1月のお知らせ

投稿時間 : 07時25分58秒

カテゴリー : メンタルヘルス

ジャンル : 指定なし

毎月1回開催されているご家族のつどいですが、1月の開催をお知らせいたします。昨年末でLEAPアプローチを学ぶシリーズの4クール目は終了となり、新たな年で新たな気持ちで皆さまと5クール目を学んでいきたいと思っております。回を重ねるたびに新たな気づきを感じることのできるこのつどい、どうぞお気軽にご参加ください。

今回は、5クール目の初回ということで、ご家族同士のコミュニケーションをスムーズにするアプローチ法LEAPの概要について情報提供をさせていただいて、新たな学びに向けての話し合いをおこないます。

お申し込み:ケアセンター宛にお電話を頂くか、ご本人さまを通じてお申し込みください。当日のご参加も歓迎しています。最近、インターネット情報や口コミなどでこの会をお知りになり、当院ご利用者様以外のご家族のお立場の方もいらっしゃるようになりましたが、もちろんご参加はOKです!
※ 当院ご利用者様以外のご家族の方は、事前にご一報いただけますと幸いです。
   お問い合わせはこちらからお願いいたします→http://www.sumiyoshi-kaisei.jp/s-toiawase.htm


なお、当日10時より精神疾患についての情報提供を兼ねた家族教室「あおぞら会」も開催いたします。よろしかったらこちらもどうぞご利用ください。あおぞら会のご案内はこちらをご覧ください→http://blog.cabrain.net/CN010030/article/id/105613.html


最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

03
2019-01

あおぞら会(ご家族教室)開始のお知らせ

投稿時間 : 11時50分11秒

カテゴリー : メンタルヘルス

ジャンル : 指定なし

公益財団法人住吉偕成会住吉病院では、このたび、急性期治療病棟開設にともないまして、明年1月よりご家族の皆さま向けに「あおぞら会(家族教室)」を開始いたします。これまでの「ご家族のつどい」は実践的なご家族のかかわり方に重点を置いてご家族の皆さまの相互のお力を借りて開いてまいりましたが、今度の試みは大切な方が精神疾患の診断を受けられたけれど、どうしてよいのかわからない方、もっとよく病のことを知りたいと思っていらっしゃる方、どんな支援が受けられるのか情報を求めておられる方々により直接的な情報提供をお届けしたい、と始めるものです。

患者様のご家族様は日頃様々な不安を抱えて生活をされていると思います。病気などについて知り、思いを話したりすることでご家族自身も元気になり、ご本人によいかかわりをしてくださることで、ご本人の回復にも役立つと明らかになっています。ご家族の皆さまにおかれましてはどうぞお気軽に足をお運びになっていただきたく、スタッフより心を込めてご案内する次第です。

あおぞら会第1回
日時:平成31年1月12日(土) 10時~11時45分
内容:「精神疾患について」の講義+グループワーク
場所:新館1階 作業療法室
※15分前から受け付けを行います


最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

01
2019-01

あけましておめでとうございます

投稿時間 : 00時00分49秒

カテゴリー : メンタルヘルス

ジャンル : 指定なし

謹賀新年

弊ブログをご覧の皆さま、旧年中は、いろいろとお世話になりまして、誠にありがとうございました。私ども公益財団法人住吉偕成会は、昨年、住吉病院に新たな外来と病棟を開設いたしました。今年は精神的困難の経験をお持ちの方々も、そうでない方々でも、ともに自ら望む場所に住み、学び、人を愛し、自分らしく暮らしていくために、法人の理念、HEART・fullメッセージ2008 と「すべてはリカバリーのために」を今一度思い起こし、新たな年号の始まりの年に当たり、より高い目標に向けてさらなる精進を重ねてまいる所存です。

皆さまのご多幸をお祈り申し上げますとともに、本年も何卒よろしくご支援のほどをお願い申し上げます。


最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。