公益財団法人 住吉偕成会 住吉病院

甲府市の『公益財団法人 住吉偕成会 住吉病院 』の”エンパワメント”ブログ

14
2018-04

2年

投稿時間 : 08時54分15秒

カテゴリー : メンタルヘルス

ジャンル : 指定なし

一連の熊本地震の発生から今日でまる2年となります。この震災では267人の方が犠牲となりましたが、そのうち避難生活による体調の悪化などで亡くなった災害関連死と認定された人が211人となっています。

wikipediaより

弊法人からも精神科救援活動DPAT(Disaster Psychiatric Assistant Team)の山梨県班第3班として、5名がさる5月5日から5月9日まで、熊本県宇土市で活動を行いました。

私たちは災害の支援をさせていただくことで多くのことを学ばせていただきました。自らも被災されながら、地域の方々のために活動を続けておられる宇土市医師会の先生方や行政の方々の姿に、医療者としての自らの原点はなにか、人として生きるということはどういうことなのかを自問し、勇気づけられました。自らの経験から学んだことを次の人につないでいき、多くの方々の心の平安に貢献したいと思うようになりました。

現在でも仮設住宅や民間の賃貸住宅を借り上げたみなし仮設住宅などに入居している方々は3万8112人にのぼります。自力では住宅を再建できない方々のための災害公営住宅は、1735戸が計画されているのに対してし、設計・工事に着手したのはまだ1049戸にすぎません。

現在、2020年のオリンピックやリニア新幹線や新たな学校建設についての情報がたくさんメディアをにぎわせていますが、同じ国の中でいまだ困難の中にある仲間のことを今一度思い起こす日としたいと思います。


最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

11
2018-04

Psychoeducationってなんだ?

投稿時間 : 21時01分50秒

カテゴリー : メンタルヘルス

ジャンル : 指定なし

弊ブログhttp://blog.cabrain.net/CN010030/article/id/104486.htmlでご案内させていただいた、日本心理教育・家族教室ネットワークとの共催で開催される標準版家族心理教育研修会は、4月6日をもって予定した参加者数にお申込みが達しましたので、受付は締め切りとさせていただきました。

今回は日本心理教育・家族教室ネットワークから講師が派遣されての研修会となりますが、「心理教育」とはどのようなものであるかについて心理教育・家族教室ネットワークのHPより引用させていただきます。

<心理教育とは>
「精神障害やエイズなど受容しにくい問題を持つ人たちに、正しい知識や情報を心理面への十分な配慮をしながら伝え、病気や障害の結果もたらされる諸問題 ・諸困難に対する対処法を習得してもらう事によって、主体的に療養生活を営めるように援助する方法」と定義されています。つまり、病気や障害、そのほかの問題を抱えて、知識もなく、相談もできず、途方にくれているご本人、ご家族に必要な知識や情報を知ってもらう機会を広げ、どう問題に対処するかを協働して考えることで、ご本人やご家族が自分たちの問題に取り組みやすくなり、何とかやっていけるという気持ちを回復する、そういうことを目指している支援法のひとつで実証的効果も確認されています。家族だけのこうした集まりは家族教室とも呼ばれます。
※ 詳しくはこちらをご参照ください
http://jnpf.net/


今日は、ここでも示されている「教育」についての私見を述べてみます。

教育とは英語の”education”の訳として明治以降使われるようになった単語です。語源としては、”educatio”というラテン語から由来するものとされているそうです。この語は、もともと、動植物の生命を引き出し、それを飼育したり栽培したりするということを意味していたとされ、それが徐々に子どもを養い育てること。つまり、親が子どもの成長が引き出されることを願い、育てることを意味するようになったとされています。この語には、子どもが生れながらもつ諸力を引き出すように、生れついてもつ状態を考慮し、その能力の内部における成長を待ちつつも、同時に、能力が発揮できるように外部から働きかけるという二重の意味があるそうです。

明治のはじめ、”education”の翻訳に関して大久保利通氏と福澤諭吉氏と森有禮氏が論争したといわれています。大久保氏はこの語の訳として「教化」が望ましいと主張し、福澤先生は「発育」が適訳であるといい、森氏はその間をとって「教育」としたそうです。「教育」はそれまでには儒学の影響を大きく受けた言葉で、政治的に上に立つ者が下に立つ者に指示する際に用いられてきた言葉でした。そのために、子どもたちに知恵を授け育てていく仕組みとしての学校について、福澤先生は次のような「文明教育論」を、 1889年8月5日付の「時事新報」社説として発表しました。

「一概に教育とのみにては、その意味はなはだ広くして解し難く、ために大なる誤解を生ずることあり。
その事にあたり物に接して狼狽せず、よく事物の理を究めてこれに処するの能力を発育することは、ずいぶんでき得べきことにて、すなわち学校は人に物を教うる所にあらず、ただその天資の発達を妨げずしてよくそれを発育するための具なり。教育の文字ははなはだ穏当ならず、よろしくこれを発育と称すべきなり。かくの如く学校の本旨はいわゆる教育にあらずして,能力の発育にあり……。我が国教育の仕組はまったくこの旨に違えりといわざるをえず。

つまり、福澤先生は”education”を「教育」とは訳すことは妥当ではなく、「発育」と訳すべき、と考えていたようです。この文脈においては特に国が必要と考えて用意した課題を与え、その課題を解けるようになるかどうかを求めるような過程は”education”ではないとなります。

重要なのは「事にあたり物に接して狼狽せず、よく事物の理を究めてこれに処する能力」つまり、人生上のさまざまな出来事としての応用問題になんとか対処ができるよう能力が身につくように双方的にアプローチすることが”education”なのではないかと個人的には思っています。

山住正己編:福澤諭吉教育論集、岩波文庫、1991

私は日本心理教育・家族教室ネットワーク認定のインストラクターをさせていただいていますが、ご家族との間においてもご本人との間においても「Psychoeducation:心理教育」においてはネットワークの理念にも従い、双方向性=対話を心がけていく所存です。



最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

10
2018-04

ご家族のつどい@4月のお知らせ

投稿時間 : 08時23分34秒

カテゴリー : メンタルヘルス

ジャンル : 指定なし

またまたまじかになって申し訳ありませんが、4月のご家族のつどいのお知らせです。本年は3月からはLEAPアプローチを学ぶシリーズの4クール目となり、新たな気持ちで皆さまと学んでいきたいと思っています。どうぞお気軽にご参加ください。

日時:平成30年4月14日(土)
場所:住吉病院ケアセンター
   13:00 開始  (12:30から受付しています)
   15:00 終了
   15:00からは自由参加のご家族同士のフリートークとなります。時間は
   前後することもありますのでご了承ください。

内容:LEAPの”L”その2

   日常生活の場面でLEAPを使って対応してみたい場面を準備して
   きてください。

お申し込み:ケアセンター宛にお電話を頂くか、ご本人さまを通じてお申し込みください。当日の急なご参加も歓迎しています。最近口コミなどでこの会をお知りになり、当院ご利用者様以外のご家族のお立場の方もいらっしゃるようになりましたが、もちろんご参加はOKです!

お問い合わせについてはこちらをご覧ください→http://www.sumiyoshi-kaisei.jp/s-toiawase.html

[前回ご参加いただいた方々のご感想]
・今後も参加させていただきます。実せんできる内容でよかったです。
・こちらの話を聞いてもらいたいが強く相手の気持ちになっている状態がなかった。
 自分の言葉に責任を持って冷静に話を聞くようにしようと思った。
・よかったです。
・周囲のアドバイスがあり、子どもの具合も良くなり、今はほっとして感謝の気持ちで
 いっぱいです。
・皆で語りあうことのあたたかさを感じることで、元気が出てきました。
・私の行き場所が一つ増えました。この場に参加なさっている方々のお話をいっぱい
 聞きたいです。
・家族会に参加する前は、必要性をあまり感じてはおりませんでした。参加させて
 いただいて、共通の悩みや対処法に気がつきました。本で読むだけではわから
 ない、LEAPの実践法も大変勉強になりました。
・早速今から実行していきたいと思います。
・他人に話を聞いてもらったり、他人と話をすることが大事なんだと改めて思いました。
・また来月も勉強させてください。
・家の娘は両親が年を取った後のことをとても心配しています。そんな時はどの
 ように話をしたらいいのでしょうか。


最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

02
2018-04

新年度にあたり

投稿時間 : 12時57分33秒

カテゴリー : メンタルヘルス

ジャンル : 指定なし

弊法人でも新年度にあたり、昇任者、新規採用者に対する辞令交付式が執り行われました。式典における松野正弘理事長による訓示の概略をご披露いたします。


 昇任された方、新たに入職された方々にお祝い申し上げます。新たな年度を迎え、医療費の改定はプラスの方向性となりましたが、物価高もあり、落ち着かない状況にあります。
 当法人は64年前に故・有泉信先生が田んぼと桑畑の中にこの精神科病院を創建されて以降、さまざまなことを経験して齢を重ねてきました。わが国の精神科医療は歴史的に他科に比べて遅れをとってきましたが、我々は創設者・有泉先生のご遺志を継いで地域に根差した、垣根の低い医療福祉で地域に貢献する実践を行って今日まで来ました。我々は県下で11ある精神科病院の1つとして、時にそれらをリードしていこうという自負を持ってやってきたわけです。ここに新たな人材として皆さんを迎えて非常に心強く思っています。
 精神科医療では人権などの問題が指摘されており、皆さんは患者さんに対してあたたかい気持ちで接して行く事が大事であることを肝に銘じてほしい。今年度に竣工する新病棟の運営にも頑張って協力してもらいたいです。
皆さんには、早く職務に慣れて、健康に留意し、明るい職場を作ってもらいたいと希望しています。一緒に頑張りましょう。




最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。