公益財団法人 住吉偕成会 住吉病院

甲府市の『公益財団法人 住吉偕成会 住吉病院 』の”エンパワメント”ブログ

30
2017-11

オープンダイアローグ学習会のお知らせ

投稿時間 : 08時26分22秒

カテゴリー : メンタルヘルス

ジャンル : 指定なし

山梨オープンダイアローグ学習会では、9月9日に第3回学習会でリフレクティングについて学びました。今回は第4回学習会として下記の日程で参加型の学習会を企画しましたのでご案内いたします。オープンダイアローグ学習会に多くの方にご参加いただくことによって、山梨でも精神障がいをお持ちの方が社会に参加し元気になれることの可能性を広めたいと思います。どなたでも参加でき、精神医療保健福祉を大きく変える潜在力を秘めた技法であり思想でもあるオープンダイアローグを一緒に学んでみませんか?


日 時: 2017年12月6日(水)午後5時30分~午後8時30分
場 所: 山梨県立大学 池田キャンパス101講義室
演  題: 「未来語りのダイアローグ」
参加費: 無料
主 催:山梨オープンダイアローグ学習会
共 催:公益財団法人住吉偕成会
山梨県立大学大学院看護学研究科精神看護学専門分野

※事前申し込み:不要
お問い合わせ:〒400-0851 甲府市住吉4丁目10-32 (公財)住吉病院
       TEL:055-235-1521   担当:CNS 佐野
なお、メールは山梨県の精神保健福祉を考える会アドレスにお願いします:
       yarimashoukai○gmail.com 〇を@に変えてご送信ください


最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

29
2017-11

弊法人では、山梨大学医学部の医師を志す学生の諸君の臨床実習を支援しています。

おおよそ5年時の学生さんのグループに1日弊法人のさまざまな部署の活動状況をご覧いただいて、午後の最後に学生さんたちの感じた事柄などについて私と意見交流をする、というのが定番の実習カリキュラムです。

多くいただくご感想としてはポジティブなものとして

・精神科の患者さんが自分の意見をはっきり表明して交流していること
・法人として急性期からリハビリまで一貫して支援が提供されていること
・法人全体として「回復とは何か」を意識して支援するという理念が共有されている
・病院を利用した経験者がスタッフとして働いていること

などが多いのですが、もちろんネガティブなご意見もいただきます

・外に出られない病棟にずっといる人がショックだった
・そういう人は将来どうなってしまうのだろうという不安をもった
・スタッフの数が少ない
・こわい、というイメージが残った

などであり、こういうご意見からは精神疾患を持つ方々への歴史的な差別の話、医療法上の特例や怖いと感じる行動を症状と捉えるのか、困難な状況についてのその方なりの表現であると受け止めようとしているという話が私から引き出されていきます。それらはいわゆる身体科、と称されている臨床場面にもうっすらとあるかもしれず、それらを身体科の患者さんのお立場の方々は口に出さないようにしているのではないかという思いもある(もちろん、精神科病院特有の問題は間違いなくあります、と念を押したうえでです)ことなどお伝えします。私にとっては精神医療保健福祉の分野に長年いて鈍ってしまっているかもしれない感性を再び磨くことのできる貴重なひと時です。

私はいつも、ミーティングの最後に「ご質問をお持ちでしたら可能な限りお答えします」とお話します。一点二点、ご質問をいただく場合もあるのですが、「いえ、大丈夫です」という反応をいただくことの多い問いかけのように思います。

ある日、一人の学生さんから「先生は精神科医の何に魅力を感じているのですか」というご質問をいただきました。自分自身、このような正面切っての問いかけを学生さんからいただいたことはおそらく初めてでした。というのも、「精神科医の魅力」などのご質問は幾たびか頂戴したのですが「先生にとって」という、生身の人間として質問をいただいたことがあまり記憶になかったからです。過去の自分の経験、今ある私の周りの仲間たちや知り合いの人々との対話、そして自分の目指している法人のあり方など、頭の中でぐるぐると対話がおこりました。

さまざまな個人的な経験や親の手掛けていた仕事の延長線上に今の自分がいること、さまざまな臨床経験が学びとなることにより、自分自身が徐々に深まって成長していっていると感じていることなどをお話ししました。そして最後に

「自分が応援をしている人が、自ら大きく人生を変えていこうとする場面に立ち会えること」

という言葉が出ました。ご質問をいただくまでは、仕事については人を助けるという意味合いを強く思っていたのかもしれませんが、その根底にある自分自身のモチベーションを支えているものに気づかせていただいたのでした。もちろん「改善すべきことのあまたあるしごとをしていて何を言っているのか」というご批判をいただくかもしれませんが、正直に思ったことが口から出たと感じました。

ご質問をしてくださり、私と対話してくださった諸君に感謝します。

最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

15
2017-11

LEAP講習会@支援者向け

投稿時間 : 12時44分34秒

カテゴリー : メンタルヘルス

ジャンル : 指定なし

11月のご家族のつどいは申し訳ありませんがお休みとさせていただきます。
毎月、ご家族のつどいで好評を得ているLEAPアプローチですが、今月は支援者向けの講習会を開催する運びとなりました。今回は「病気じゃないからほっといて」翻訳者の山梨県立北病院の八重樫穂高先生による「LEAP・GAINとLAI(持効性注射製剤)」と「病識が乏しい患者への面接技法の実践」ワークショップの2本立てです。

※今月は製薬企業が主催されている会ですので、残念ながら臨床実践の場にある支援者の限定の会です。

間際のお知らせで申し訳ありませんが、支援のお仕事をされている方、ご一緒に学んでいきましょう。来月はまた当院でご家族のつどいとしてLEAPを学んでいく予定となっています。

日時:平成29年11月18日(土) 14:00~16:30
場所:アピオ甲府 タワー館 4階
内容:【講演】LEAP・GAINとLAI
    【ワークショップ】病識が乏しい患者への面接技法の実践
演者/進行:山梨県立北病院 八重樫穂高先生


10月のご家族のつどいでいただいた、ご家族の方からのLEAPへのご感想のうち、公開可能とされたものの一部をご紹介します。

・Aさんの娘さんのことで、いろいろと話し合いをして、みなさんの意見を聞いたりして
 よかったです。
・人の話を黙って聞くことの大切さをリープを勉強して学んだ。
・LEAPの学習をして傾聴を心がけてはいるがなかなか難しく、つい自分の意見を先に
 いってしまいいつも反省しています。でも、この家族のつどいて自分のストレス
 はっさんになり毎回楽しみにしています。
・未来志向の対話は、自分との対話のように感じました。自分の中にある程度の答え
 は持っており、それを引き出す為の技術、決定力の技術のように感じました。
・本日は自分の考えを聞いていただいて、皆様の意見、「げきれい」を聞いたことを
 今後参考にしていきたいと思いました。
・リープに何度か参加させて頂き、本当に自分一人ではない、皆さん同じ悩みを
 持って各々に努力して子供達がよりよい状態になる様に願いつつ生活されて
 いると言う風に思いました。そして先の先をあまり心配することなく一日一日を大切
 に生きて行く事が一番であると感じました。
・久しぶりに参加させて頂き、色々な話を聞き、とても共感でき、実践につなげて
 いけるように、今から続けていきたいと思います。
・リープの大切さを学び、一年後のお互いをイメージしながら過ごしたいです。
・LEAPを使った傾聴と未来志向の対話ができるようになると、相手の内面、心の声
 がよく出てきてすばらしいと思いました。
・前のクールの時と比べて実践も多く、少しずつですが理解できるようになりました。
 ありがとうございました。また次回からもよろしくお願いします。
・ここに来て、いろいろな話をきいたり、日々のことを冷静になって振り返ったりできて
 ホッとする時間です。これからも利用していければと思っています。


最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

14
2017-11

よんもくWRAP@11月のお知らせ

投稿時間 : 12時17分02秒

カテゴリー : メンタルヘルス

ジャンル : 指定なし

毎月第4木曜日に開催されている「よんもくWRAP」のお知らせです。11月は休日になりましたが、いつも通りに開催いたします。


山梨で活動をしているWRAPファシリテーターの人々は毎月第4木曜日の夕方、弊病院ケアセンターで、WRAPのつどいを開催しています。

第23回は11月23日(木) 18時20分~20時、住吉病院ケアセンターで行います。
今回は、「注意サインに気づき、対応するための行動プラン」をテーマにして語り合う予定です。ご興味をお持ちの皆さま、よろしかったらお越しください。

参加費:200円+熊本地震災害カンパお願いします
※お菓子の持ち寄り大歓迎です

※詳しくは山梨の精神保健福祉を考える会のブログをご覧ください→https://yarimashoukai.blogspot.jp/2017/11/wrp11.html

お問い合わせはwrap_yamanashi○yahoo.co.jp(○の部分を@にしてお送りください)までどうぞ!


最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

09
2017-11

IPS援助つき雇用勉強会@11月のお知らせ

投稿時間 : 21時23分03秒

カテゴリー : メンタルヘルス

ジャンル : 指定なし

住吉病院とすみよし障がい者就業・生活支援センターでは、2008年よりIPS(Individual Placement and Support)モデルによる援助つき雇用に関する勉強会を開催しております。毎回いろいろな立場の方と学びを深めつつ、回数を重ねてきています。9月の第4火曜日からは新しいシーズンを住吉病院で開催しております。今回読み進めていくのは以下の本です。皆さまとまた深めてまいりましょう。

サラ・スワンソン 、デボラ・ベッカー 著,    林 輝男 編集, 翻訳:IPS就労支援プログラム導入ガイド -精神障がい者の「働きたい」を支援するために 。星和書店


IPS援助付き雇用勉強会2017年11月

日時: 2017年11月28日(火) 18:30~ 
     ※IPS勉強会は毎月第4火曜日です

場所: 住吉病院 本館3F会議室
      アクセス→
http://www.sumiyoshi-kaisei.jp/s-toiawase.html
内容: 「IPS就労支援プログラム導入ガイド」
     序章その2 抄読と意見交換

お問い合わせは、すみよし就業・生活支援センター・中島/渡邊までご連絡下さい。はたらきたいと願う障害をもつ人の就労支援を進めるため、福祉・雇用・教育の関係機関、そして企業の皆様とのさまざまな情報の共有を行なうことを目的に、山梨県が開設した就労支援のポータルサイト『はたらき甲斐net』では「コラム」にて弊法人の「すみよし障がい者就業・生活支援センター」によるさまざまな活動の様子をご報告しております。是非、ご覧ください。http://www.hatarakikai.net


最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

01
2017-11

Si può fare!

投稿時間 : 12時53分08秒

カテゴリー : メンタルヘルス

ジャンル : 指定なし

 旧聞になりますが、10月に入ってのある好天の日、デイケアの仲間のみんなと、長坂で無農薬有機農法で米作りをされている方のお誘いを受けて稲刈り体験に行ってきました。

 田んぼには、あらかた刈り取られていた中に「皆さんに買ってもらう分を残しておきました」といってなかなかの量の稲が黄金色にこうべを垂れていました。

 現地の方に農器具の使い方について教えてもらい、今回はコンバインを用いずにバインダーで刈り取り、天日干しにこだわろう!ということになりました。

 私は稲刈りは高校の時分以来ですから40年以上ぶり、しかも鎌でしかやったことがありませんでしたが、デイケアの仲間の人たちは現地の方のマンツーマンでの指導によってすぐにバインダーを使いこなし、さくさくと稲刈りをしておられました。指導していただいた方々は、都会からリタイアされてこの地に来られ、農業を通して健康の回復や新たな生きがいを感じておられるとお話しくださいました。

 束ねられた稲束は天日干しします。うかがったお話では、刈り取ってそのまま籾にするコンバインでの収穫よりも、天日干しにしたほうがおいしいお米になるそうです。

 機械で稲を刈り取る人、稲束を運ぶ人、現地の方々から指導を受けてみんなで働きました。現地の方からは「誰が病いがあって、誰がスタッフなのかはわからないですね」と話していただけました。「こういうところで暮らしていると、人との間ですり減ってしまうことは少ないですよ」「また手伝いに来てください」とも。

 見上げれば台風一過の青空が広がり、実に広々とした風景です。建物もなく、もちろん精神病院や施設もありません。時間を区切る時計も、作業効率を図る測定器もありません。ここでは精神医療や福祉や、効率性の物差しを人に当てる必要はなくなっています。みんなで一緒に作業すれば、みんな同じ目的をもった仲間になれるのだと実感しました。そして、枠組みを超えようとしている我々こそがその枠組みの中から物事を考えているということにも気づかされました。

 イタリアでは1960年代から共同の暮らしと仕事の場(コムニタ)づくりが、当事者とそのご家族が支援者とともに広がりはじめ、やがて「社会的協同組合」が出現しました。
1980年代に入ると、「社会的排除との闘い」によって、社会から排除されてきた人々が自分たちの手で、「民主的な運営」「地域に根差した事業」「小まわりのきく規模」「ネットワークの拡充」の4点を共通のプリンシパルとした非営利的な事業として、「福祉的就労」を超えた経済主体としての活動が模索され始めました。
 さらに1991年の「社会的協同組合法」の制定によって、地域社会の中で、社会的困難を背負う人を含むあらゆる人々の「発達」と「参加」を保障していくこと、すなわち公益的性格づけがなされていることが社会協同組合の特徴となりました。
 この法律では協同組合は「A型社会的協同組合」と「B型社会的協同組合」が定められました。「発達」のために高度な「社会福祉、保健、教育サービス」を提供する協同組合が「A型社会的協同組合」、社会への「参加」保障のために「社会的不利益を被る者の就労を目的として農業、製造業、商業及びサービス業等の多様な活動」を担う協同組合を「B型社会的協同組合」として規定されています。

 公益財団法人としての弊法人は、すべての人へのぬくもりある活動を中心として、私たちらしい社会における「障害者」の役割を負わされた人たちへのサービス提供と、地域の人々との協働としての農業について考え始めようとしています。その第一歩として今回の体験は「参加」と「協働」の大切さをあらためて感じさせていただきました。

 帰り際にいただいた有機無農薬のお米を炊くと、今までにないうまみと甘さが一粒一粒の存在感と一緒に口に広がりました。

 「来年は一緒にもっと手広くやりましょう。」現地の方からかけていただいた言葉も素敵なお土産になりました。帰りの車中で、”Si può fare!(やればできるさ!)”のフレーズを思い出しました。


最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。