特定医療法人 長生会 大井田病院

高知県宿毛市にある『特定医療法人 長生会 大井田病院』のブログ

06
2018-02

訪問看護 所感・雑感

投稿時間 : 09時08分12秒

カテゴリー : その他

ジャンル : 医療コラム

先週の金曜日の夜、また、一人の患者さんが亡くなりました。
癌だった70代のA子さんです。
A子さんは、末期癌の身体で、100歳を越えた実母の在宅介護をやり切りました。昨年、母親は自宅で最期を終えることが出来ました。

そして、今度は自分の番でした。

80代の姉が泊まり込みで介護され、倒れる寸前に、逝かれました。
A子さんは、一時、疼痛が強く苦しい時期がありましたが、最期の頃は、痛みを訴えることも無くなっていました。死に顔は、とても穏やかだったとその夜の担当の者から聞き、良かったね、と、皆で言い合いました。きっと大好きな母親が迎えに来てくれたのだろうと思います。そして、高齢の姉が、これ以上無理をして倒れる前に逝ったのでしょう。

最近は自宅での看取りが増えています。
在宅で死を迎えようと思われる方は、『自然な形で』と望まれる方が多く、点滴も殆どしません。痛みのコントロールは十分行いますが、後は安楽への援助です。少しでも、気持ちの良い事を考えてケアしていきます。
平穏な日常が、ゆるやかに過ぎていく事が、患者さんにとって一番の希望のようです。
リラックスできる場所、それが、やはり住み慣れた自宅なのだろうと思います。

何十年も前。新卒の頃の私は、末期癌の死にゆく患者さんの個室に入るのがとても辛く、いつも廊下で深呼吸をしてからドアをノックしていました。そして検温が済むとささっと退室していました。どう言葉をかけて良いか分からず、なるべく長くいたくなかったのです。きっと表情も固く、緊張していた事でしょう。
最悪です。
その頃の私に会って言いたいです。
『何も話さなくてもいいから、しばらく傍で座っていなさい』と。

歳をとり、多くの死を見て来ました。経験を積み重ね自分に言い聞かせてきた事。それは、《逃げないこと》です。
答えようの無い質問や、心が折れそうな場面でも、逃げず、ごまかさず、その場にいる事。真摯に向き合うこと。それが一番、大事な事だと思っています。

一人の人間の、人生の最期に関わることのできる訪問看護って、すごい仕事だな、と改めて思います。

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